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さんピンCAMP (ECD×RYUZO)

●TWIGYさんが来なくて、代わりにTOKONA-Xという、名古屋。

R:すごいですよ。それで今回は、紅桜です。何か似てるんです。

●ベタな質問ですが、見所は?

R:最初からモンスターがいきなり飛び出すんで、本当に一発目から観た方がいいですね。あとはノンストップで観れると思います。

E:一発目は大事だよね。さんピン、一発目が「大怪我」じゃなかったら、全然違ってたもんな(笑)。

R:だから、いきなり般若なんです。それは本人が「一番最初にやらせろ」と。

●ちゃんとこう、わかってらっしゃる。

R:さすがですよ。空気を読んではるんすよ、あの人。自分のキャラ、わかってますよね。

E:アナーキーのアルバムは今日発売だよね?般若も今日?

R:そうです。

E:結構、さんピンに合わせてきてるような(笑)。

●般若さんだと、世代はちょうど前回と今回の狭間というか。

R:オレとかと一緒です。だから、オレとか漢とか般若にしてみると、時間かかったっすよね。10年前にNITROの先輩とかやってくれてれば良かったのに(笑)。

E:般若はだって、ナイトフライト(TOKYO FMの番組)で、電話で出たやつだもんね。

R:そのナイトフライトがカセットに録られたやつが、オレら地方のラッパーには送られてきて、まわってるんすよ。それで「イッコ下や」って聞いて、「何〜!」とかって。だから、オレらの世代とかは特に、全員さんピンのトラウマなんですよ。それがDABO君とかの世代って、ちょっと入ってるんですよ。

E:そうだよね。

R:オレらの世代って、あれに無茶苦茶やられて、みんなラップしてるんですよ。

E:それで、そこから下にいっちゃうと「知らない」と。

R:だってビデオの、YOUさんのタワレコのライブの時、漢は行ってるんですよ。それで「肩にサイン書かれた」って言ってました。ホンマそこなんです。ダース(レーダー)とか、D.Oとか、朝方になったら知らず知らずのうちに雷の話をしてるやつらは、ずっとそのトラウマなんです。

●最初のさんピン前にECDさんが感じられていた盛り上がりが、20年後の今に繋がってきているんでしょうか。

E:どうなんだろうね。さすがにもう関係ないんじゃないの?また、新しいものが生まれてるんでしょう。

R:いや、ところがこれ全部、続いてるんですよ(笑)。この間も「結局、あの後輩と後輩と後輩たちがやってますよね」って話になって。新しいことやってるやつも「あ、その系譜なんや」みたいなことがあるんですよ。

●巡り巡って、スパイラルがある。

E:まあ、なくなってないからね。それも不思議だけどね。だって、パンクでピストルズが77年に出てきた時って、ロックンロールが生まれた年からまだ20何年かしか経ってない。それを考えると、ヒップホップは永遠やって過ぎ(笑)。日本語ラップだけで考えてももう30年の歴史があるんで、「何だろう?」って。

R:進化していってるっすよね。

E:廃れたことがないという。だって、みんなその時その時のやつが「フレッシュだ」って言ってるわけで。

R:しかも、確かにフレッシュですもんね。まあ、最初の頃の人からしてみれば、今のなんて「お前、何歌ってんねん」って話かもしれませんが(笑)。

●不遇の時代、とか、「認められなくて」とか、ずっとそういう話があった印象なのが、ふと気付いたら、逆に長い。

E:グループサウンズみたいに「ドカーン」と爆発しなかったおかげで、続いている気もするし。

R:まあでも、今は死角ナシです。ヒップホップ、揃ってますよね。
 ラップ人口が増えて、フリースタイルから、狂ってるやつから、TV出れるやつから、お笑いいけるやつから、タレントが増えてるんやと思うんです。ずっと売れへんだけで、誰かが突き破らへんから、タレントだけ無茶苦茶多い(笑)。TV局とかにしてみれば、「こんなんも、こんなんもおんのや!」、「オモロい、オモロい!」みたいな。

●盤石の体制ができている。

R:「TVいけんの、D.Oだけやないんや。その後輩もいけちゃうの?」って(笑)。D.O系譜は、TV巧いんですよね。

●それこそ本人だからこそ、切り拓いてきた道ですね。

R:どう考えても、そうでしょう。この前沖縄一緒やって、前乗りして3日間くらい一緒に遊んで、お互い「いや、苦労したな」って話して。

●ECDさんは、当日行かれるんですか?

E:月一のDJイベントがちょうどその日にあって、しかも時間が日中なので、行けないんです。

●それでも何らか、期待している部分は?

E:「今度のさんピンは、何を殺してくれるのかな?」と。

●それは、、

E:僕の中で「J RAPは殺した」ので、「次は何を殺してくれるのかな?」という。

R:本当ですね、、面白いっすね。

●大きな課題ですね。

E:あの頃、それをわざとやってた面もあるけど、でも確かに何かあったからね。だから、さっき言った、先の世代を出さなかったのもそうだし、「ここは区切りつけるぞ」っていう。

R:そういうことで、全然違う「新しいヒップホップ」になったかもしれませんよね。でも、今回さんピンやったら、オレも「やったな」って感じですね(笑)。

●今回も、様子がおかしくなる人たちが出るんでしょうか?

R:その、様子おかしくなったパイセンたちの屍の上をオレたちが歩いてるんだとしたら、やっぱり様子おかしくならないと。そうじゃなかったら、こんなに大きくならなかったと思うんですよ。みんな、失敗してるわけじゃないですか。言ったらオレらも、D.Oとかも、ここまで時間がかかった。色々なシガラミと戦ったり、悪いことしたり、パクられたり、イキがらなくていいのにイキがったりまわり道してきた。でも次の世代には、「そうじゃないぞ」というのを歳下の子らに、「まわり道なんてしなくていい」、「音楽で食っていけるぞ」というのを、バトンタッチせなダメだと思うんですよね。ラップだけで食えへんから、オレらの世代は色んな失敗してきた。だから、「そうじゃない」ということを。まあでも、今は可能性あります。オレらの世代、金にならんところで、フリースタイルをずっと闘い続けてきよったわけじゃないですか。やっとこうなったんすよ。夢持てて、テレビにも出れて、やっと今「すごくいいバトンタッチしてるんちゃうの、オレら」って、勝手になってます(笑)。

●それから、当日7月10日は、参院選の投票日です。

R:オレはもう、期日前投票しています。「三宅」に入れるために住所変えて、そこはみんな色んな意見があるとは思うんですけど、あいつにはバンドの時からやられてて。それに、DELI君もおるんで。

E:今回投票は、当日来た客に言ってもダメだからね(笑)。

●ですので、それこそこのインタビューで。

R:オレは結構Twitterで言ってるっす。投票行ってから、さんピン来るってのがいいですよね。

E:それはそうだね。

R:このさんピンに来る、アンテナびんびん立ってる奴は、自民党草案通ったらヤバ過ぎるでしょうと。むしろ「投票しないと来させないぞ」ぐらいの、ホンマに(笑)。

E:証明書くれるからね。

R:あと、「鉛筆で書くな」って。

E:一応言っておくけど、僕は不正投票は一切信じていないので。陰謀論だと思っているから。

●それにしても、そこが重なるというのは、やはり引きの強さかと。

R:誰か狂い出すっすね、これは(笑)。終わったら、確実に。

●そしてまた、20年後に続いていく。

E:本当はね、最初やった時、自分の中では「オリンピックくらいでやりたいな」という気持ちはあったんだけどね。それも大阪か名古屋のステージの上で、一回たぶん「次、4年後」みたいなことを言ってると思うんだ。だから、約束やぶってる。でも、今回の方がさらにキツそうな気がするな(笑)。

R:オレは当日、熱く語りに行くだけです。ただ、やってくれている裏方が「時間守ってや」というより、オレが直接伝えた方が早かったりするじゃないですか。あと、先輩方に挨拶に行ったりとか、そういう裏方の人では無理な部分、やらせてもらいます。


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