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Jay Howell


Interview by Yosuke ”CB” Ishii Photo by EC

Anti Hero, Vansシューズにアートワークを、またFOXやニコロデオンに大人気のアニメーションを提供するJay Howellがふらっと僕のスケート・ショップHESHDAWGZにやってきた。さっそく色々聞いてみた。まずは生まれたところから。

Jay Howell(以下、J) : 東海岸のマサチューセッツ州のボストン近郊だね。でも全然好きじゃなかったよ。ボストンに居る時からスケートはやってたけど13歳の時にカリフォルニアのプレザントン(サンフランシスコ近郊のベッドタウン)に移り住んできて、「コレだ!」って感じたね(笑)。カリフォルニアといえばサンタモニカやベニスのようにビーチがあって、サーファーがいてって想像していたからプレザントンはだいぶイメージが違うなとは思ったけど80年代から90年代のベイエリアのスケートシーンはすごくクールで楽しかったよ。

●じゃあ10代の頃はスケートばかりしてたんだね?

J:その通り! 26歳までは毎日毎日滑っていたけど、足を骨折してからはあまり激しくスラム出来なくなって今はお酒を買いにプッシュで行ったりする程度かな(笑)。

●それでサンフランシスコにも住んでたよね?

J:そう、2010年まで住んでいたよ。

●アートスクールには通ったの?

J:1994年に2ヵ月だけ、はっはっは! 全てのクラスの単位を落としちゃってさ。でも僕は良い生徒だったよ(笑)。 ただ学校はつまらないよ。僕は高校が好きじゃなかったからカレッジも好きになるわけないね。当時はカレッジくらいは行くべきものだと思っていたんだけど、ある時に絶対に行かなきゃいけないものじゃないと気がついたんだ。学校で学ぶカラー・テクニックとかやりたくなかったしね。

●でも小さい時からドローイングはしてたんでしょう?

J:そうだね。常に描いてたよ。ずっとアートをやりたいって考えてはいたけど、それでどうやってお金を稼ぐのか、、、まあそれについては一生分からないんだけどさ、ははは。でもAlan Petersen(元Consolidatedのプロスケーター)に出会って1999年に初めてデッキのグラフィックをやったんだよ。

●うわ~、知らなかったよ。

J:それで、2000年にConsolidatedでアートディレクターをしていたTodd Bratrud(現在はVolcom等にアートワークを提供するアーティスト)にも会ってConsolidatedで2回目のグラフィックをやったんだ。それでこれこそ僕のやりたいことだと真剣に思い始めて、スケート・カンパニーと仕事をしようとサンフランシスコに引っ越して努力したよ。

●それはなぜサンフランシスコだったのかな?

J:僕はサンタクルズ、サンノゼ、サクラメント等の北カリフォルニアの色々な街に住んだけど、特に2000年代初頭のサンフランシスコにはお金とアートの土壌があることが分かって、自分にとってもプラスになるかもと移住したんだ。今のサンフランシスコはもうあの状態じゃないけど、数多くのアーティストにとって素晴らしい時期だった。

●当時はサンフランシスコでアーティストとして生活出来たってこと?

J:もちろんハードではあったけど生活は出来たよね。

●Jay自身もアートだけで生活出来たの?

J:う~ん、まあバイトをした時期もあったけどなんとかね。

●2010年にサンフランシスコのMinna Galleryで僕たちが初めて会った頃は何をしていたの?

J:アートショウのキュレーターをしたり、そのギャラリーの手伝いとか。オーナーがとてもクールな人で、僕がアートで活躍するのを応援してくれてギャラリーでの仕事をくれたんだ。だからとても良い経験になった。そこからカートゥーンを作る様になって僕の人生はガラッと変わるんだ。カートゥーンを制作している人たちのほとんどはロサンゼルスに住んでいるから、サンフランシスコにいたら良いカートゥーンは作れないと思ってTVの仕事をする為にロサンゼルスに引っ越したよ。

●カートゥーンは何がきっかけで作る様になったの?

J:僕のパートナーのJimは当時サンフランシスコでまだ学生だったんだ。彼は僕のzineをスキャンしてアニメーションを作ってEメールしてきたんだ。「もっとアニメーションやりたいか?」って言われて、意気投合してそれ以来ずっと一緒にやってるよ。

●そしてそのアニメーションを誰かが見たって事だよね?

J:そうだね、ニコロデオンが見たんだ。(Nickelodeonは児童向け番組専門の全米1位のケーブルテレビチャンネル。「スポンジ・ボブ」、「ザ・ペンギンズ from マダガスカル」などを放送)それとLoren Bouchardという有名なTVプロデューサーも見てくれて、そこから仕事が舞い込むようになったんだ。

●Loren Bouchardはなぜそのアニメーションを目にする機会があったんだろう?

J:当時彼はサンフランシスコの僕の家の近くに住んでいて、僕のアートショウに来て僕らのDIYカートゥーンを見たからなんだ。僕はとてもzine作りが大好きなんだ。もっと言えば作る行為だけじゃなくて、人に渡してコミュニケーションを取る方法としても最適だね。zineこそが僕をここまでにしてくれたんだ(笑) 。僕はモダンアートのChris Johanson, Barry McGeeなども大好きだけど、スケートボードやスノーボード、パッケージデザイン、TVショウなどコマーシャルアートをクリエイトするのが好きだね。もちろんアートはとてもクールだけど、僕はミュージアムで展示される様なアーティストのスタイルではないからね。もちろん頭のどこかではミュージアム・アーティストにも憧れていたんだけど、カートゥーンに興味を持ち始めて、ミュージアム・アーティストにならなくてもいいんだと気がついたときに、カートゥーンで何か出来るぞ、何か他の人と違った物が出来るって分かってとても気分が良くなり胸のつかえが取れた感じになったんだ。もちろん真剣に考えて、自分だけのやり方で出来ると思っている。STAY PUNK!! ははは。

●今もFOXで放送されている「Bob’s Burgers」のキャラクターをデザインしたんだよね?

J:そうだよ、その後は「Sanjay and Craig」という番組が3シーズンに渡ってNickelodeonで放送されたよ。これはストーリーも何もかも全てやったよ。

●また次のも控えてるのかい?

J:そうだね、だけどまだ買ってくれるかどうかは分からない。買ってくれれば放送されるだろうけど今はまだストーリーを書いている段階だ。実際はどっちでもいいよ(笑) 、TVとの仕事は大変だからね。本当にクレイジーで120人の従業員を使って制作していかなきゃいけないから、たまにクビにしなきゃいけない人がいたり、胃が痛むよ。色々と要求される分だけギャラは良いけど、むしろスケートボードにアートを提供したいよ。でもお金は良くないね、ははは。

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