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レゲエ好きが語るレゲエ (後編)  こだま和文×森俊也×HAKASE-SUN

K:向こうの国の状況や音楽的シーンとは全く裏腹にか、あまりそんな事にこだわらずにか、レゲエとかスカのアーティストが常に(日本に)やって来るっていうのは不思議だよね。またこれも僕がそこそこやってきたから言うんだけど、レゲエのリスナーはうるさいですよ。アーティストとリスナーというのはレゲエが好きなことで共通しているわけだよ。ダブとかキング・タビーなんかを自宅で聴いてるやつとか、日頃リー・ペリーを聴いてる人って、じゃあどういうやつなんだっていう事がまたあるわけでしょう。ちょっと聴いたくらいじゃなかなか分からない良さを「これが最高なんだよ」って聴いている人が、日本でダブやレゲエを演ってるのを「どうかな?」って聴くわけです。そこが何かジャズ・ファンとか、それまでの音楽ファンとは違うんですよ。そこも含めてレゲエって怖いなという事ですよ。

●リスナーの中には1枚のアルバムのその音とか、ある時の凝縮されているものにこだわって止まっている人もいるけど、バンドのほうはただのコピー・バンドならいいけど、21世紀の今やっているわけだから当然違うわけじゃないですか。70年代60年代、80年代にあったネタを元にそれを今やっていて、そういう観客とかレコードのリスナーにただ応えるだけでは意味が無い。DUB STATIONは、そういう意識は?

K:そういうこだわりもずっとあったし、何か自分達なりのオリジナルなものをと努力してきた時もありますけど、今はもうあまり思わないですね。自分が好きで吸収してきたし、学んだ事で出来る事を只やるっていう感じですね。それは何か小さい事だなと思ってる。とやかく言うんですよ人は。つまりオリジナル・ジャマイカンじゃ無いから、オリジネーターじゃ無いわけですよ。そうすると、どんな音楽のジャンルでもそうですけど、いつも厳しい事を言われるんですよね。「只コピーして、こんな音楽できますじゃ駄目だろう、何かもっと自分なりの物を出せ」みたいな話しは。でも無理しなくたってもうあるんですよ、やれば。

H:にじみ出るんですよ。

K:嫌でも自分でしかないんですよ。

●去年UNITにストレンジャー・コールが来て、こだま君にもフィーチャリングで出演してもらった。あとでそのビデオを観てたら、こだま君がソロで2〜3小節吹いたらストレンジャー・コールが「オオッ!」ってアドリブのところでビックリしてすごく喜んでるんだよね。

K:僕も嬉しかったですよ。

H:こだまさんみたいに吹く人は、なかなかいないと思いますよ。今の時代というか。

K:もう無意識なんですよね。自分なりの大事な事ではありますけどね。残念ながら、日本人として色んな物を借りたリズム、形態の中で音楽をやってこざるを得なかったわけですよ。自分が邦楽で三味線なり、尺八なりをやっていれば、また違った捉え方もあったかもしれない。聴く音楽の中で新しい音楽を見つけてはそこでそれをやってきたわけですから。だからあまりオリジナル、オリジナルと言われても、そんなものはしょうがない。でもレゲエを好きならまずは、レゲエを徹底的にやってみようっていう事ですよ。それでもどうしようも無い程自分が出てしまうんですよ。そんな感じで今はいますけどね。

●あっというまにもう1時間過ぎた。森さん何か言いたいことありますか?

K:僕ばっかり喋ってる。石井が僕を見るから。

H:普段なかなか、こだまさんのそういう話しも聞けないので。

K:ほら、最初に言ったバンドの中ではほとんど話さないって。

H:一応リハーサルが終わった後に、2回に1回は、軽く飲み会をするんですよ。

K:でも、しょうもない話しだもんね。

M:よもやま話し、世間話ですね。

●じゃあ、またそのうちにこの続きを・・・。今日はありがとうございました。

ということで、限られた時間の中で濃い話が聞けた。ぜひ10月6日は、この2つのバンドが共演する「Gladdy Unlimited」に足をお運びください。当日は写真家の石田昌隆のスライド・ショーの企画もあり、グラッドストーン”Gladdy”アンダーソンたち,ジャマイカのレジェンドたちに捧げる素晴らしいイベントとなるはずだ。

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