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独自の映像を創り出すSix Stair

●誰が一番プールを上手く滑りますか?

R:Tony Alvaはベストなプール・スケーターの1人だったね。

B:僕たちは何度もLance Mountainとプールで一緒に滑ったけどLanceはライン取りが一番早いと思うね。今はトリックが多様化しているからベストを決めるのは無理だけど素晴らしい滑りをするという意味では彼だよ。

R:今のキッズはどこでも何でも滑るよね。だからプール・スケーターという括りを作るとすればSalba, Lanceになるよね。

B:Lanceは僕らが1ヶ月滑っていたプールでも、到着して10分でグラインドしてハンドプラントして、リーントゥテールをして、、

R:フロントサイドロックもするな

B:54歳のLanceが10代のスケーターに混ざってさ、滑ってから5回目か6回目のランでファストプラントをメイクするんだ。あんなに楽しくプールを滑る奴はいないよ。

●一番好きなスケートビデオはなんですか?

B:良い質問だね、何だろう?

R:僕は『Bones Brigade Video Show』かな。説明が難しいんだけど子供の時に見た『オズの魔法使い』で感じた、どこか不気味で魅惑的な感覚に似ていた。それも憧れのカリフォルニアの作品だったしね。

B:これはちょっと答えとしておかしいんだけど僕にとっては『Fruit Of The Vine』が一番になるかな。あれを見るとすごくハイになるんだ。もちろん子供の時に見たビデオでもそういう気分にはなったけど、あれを作ったことでさらにスケートにのめり込んだしね。沢山のスケーターに会ってめちゃくちゃスケートもした。それに当たり前だけどアメリカ全土で見せてまわったから今までで一番見た作品だよ。何年間もスケートビデオを見続けてきた後で、あれが僕の作りたいビデオだったしね。本当に編集をしている時から凄く興奮したんだ。

●あなたたちのSix Stairという名前はどこから来たんですか?

B:僕らは10年前にこのLAのオフィスに引っ越してきたんだけど、向かい側にある6段の階段(ステアー)からだよ。『Yeah Right!』のMike Carrollのパートでも一瞬出てくるよ。僕たちは単純にジョークで手前の段差をオーリーで乗ってから6段の階段をオーリーでメイク出来たらその名前にしようって決めて、2人ともメイク出来たんだ(笑) 。

●Six Stairにとって大きな転機となった作品はどれですか?

R:『Tent City』でしょ。

B:『Tent City』だね。

R:『Fruit Of The Vine』と『Northwest』の2本を出して、何をしようかまだ僕らは定まっていなかった。まだお互いに他の仕事もしていたしね。そんなある日、友達のPeter HewittがAnti Heroのチームとニューヨークへ来るということになってJulien Strangerが『Fruit Of The Vine』と『Northwest』を気に入っているから次のAnti Heroのビデオの件で話したいらしいと言って来た。そうしてAnti Heroのメンバーと会うことになり、2003年に『Tent City』が完成したんだ。それが僕らにとっては初めての商業的な仕事だったんだ。Anti Heroは当時からベストなスケートカンパニーだった。

●あの『Tent City』の表紙になっているドでかいフルパイプにガイドしてくれたのは誰ですか?

B:お~、良い質問だね。パティというスケーターが連れてってくれたんだ。

●彼はローカルスケーターってこと?

B:いや、あそこは何もない場所だからローカルすらいないと思うけど、以前に誰かが1度や2度は滑ったことがあったみたいだね。でもあそこは本当に大きくて掃除もすごく大変で、あの時は6mくらいまで掃除したのかな。でもあの物凄い高さまで滑った人はAnti Heroが初めてだと思う。というか僕らが行く何年か前にHell Ride CrewだったかThrasherのトリップだったか分からないけど近しいスケーターが一度行ったことがあったみたいで、滑り出そうって時にJake Phelps(Thrasherの編集長)が頭を強打してトンボ返りしたみたいなんだ。そのストーリーだけはみんなが知っていて、「これが噂のフルパイプか!」とみんなが興奮して滑っていたんだ。

R:あれは本当に遠かったけど、到着してみたらフルパイプの壮大さに声を失ったよ。

B:想像してみなよ。あの巨大な場所に連れて行くとしたら、それはTNT(Tony Trujillo)とJohn CardielとPeter Hewitt以外にはいないよ。ラッキーなことにその3人が当時は全員揃ってたんだよ。

R:それにあのトリップで僕らとAnti Heroのメンバーが仲良くなれて、今でも良い関係が続いている。Julien StrangerとAnti Heroの作品作りをしていることで僕らをずっと宣伝してくれているし『Tent City』がなければ僕らは今ここにいない。これからもAnti Heroと関係していければ良いなと思っているよ。Anti Heroはいつも良いアイデアを持ってる。

●あなたたちは、今やRed Hot Chili Peppers 「Dark Necessities」などのPVをやるほどになっています。 その中でもPearl Jamの『Vote for Change Tour 2004』(変えるために投票しろ)の動画を見たことがあります。あのようにアメリカでは影響力のある人たちが“もっと政治に関心を持つように”と運動を起こすことにすごく感銘を受けました。

B:Pearl JamのベーシストのJeff Amentはスケーターで、本当は僕らの知人が他の人を紹介するつもりだったみたいだけど、そいつの都合が悪かったらしく僕らに連絡が来たんだ。それでマディソンスクウェア・ガーデンの20,000人のコンサートを見に行ってPearl Jamがまだバンドを続けていたんだって知るんだけどね(笑)。Jeffとは、その数ヶ月後にカリフォルニアのプールで一緒に滑ったんだ。その時に「ツアーに付いてこないか?」って誘われてさ。バンドの他のメンバーもとても良い人たちで、長い時間と労力を他人の為に捧げていて、チャリティーもやっている正しいバンドだと思う。

R:あれほどの名声と影響力を持つ人たちが自分たちのパワーを素晴らしい方法で利用している良い例の1つだよね。資金集めのイベントを沢山開き、多くの人たちに訴えている。多くのミュージシャンが力を合わせて、大統領選で投票する為に登録所で登録をして選挙権を得るように投票日まで国民に向けて運動した。あの時はブッシュとケリーの争いだった。

B:彼らと一緒に動いて何か変化を生み出そうとする姿勢を間近で見られてとても良い経験だった。あんなに有名なのに全員が謙虚でロックスター気取りの変な奴はいないしね。

●でも残念ながらブッシュが勝ってしまいましたね。

B:そうなんだよ(笑)。当初はあの映像はもっと大々的に扱われる予定だった。彼らもブッシュが勝って物凄く落ち込んじゃってさ。突然僕たちが撮ってきたフィルムのことを考える事すら嫌になっちゃったんだ。

●はははは

B:だってさ、誰が失敗で終わるツアー動画を見たいって思うんだよ(笑)。

R:あれは本当にクラらったよ。大統領選の当日にバンドのメンバーとシアトルへ飛んで、あのドキュメンタリーのラストシーンを収録しに行ってたんだ。Pearl Jamだけのささやかなイベントもあってさ。まあ要するに本来ならパーティだよね。だけど座って選挙速報を見ながらブッシュが多くの州を次々に獲得していくのをず〜っと追ってるだけなんだ。僕たちは車もなかったしどこへも逃げられず、あんなに居心地の悪いパーティーはなかったね(笑)。本来なら超クールな結末を迎えるドキュメンタリーになるはずだったんだけど。

B:もちろん僕らも選挙の結果にガックリきたよ。終わったな、これは映像にならないな。ブッシュが勝ってしまっただけじゃなく、撮りためてきた映像も台無しだしここには居場所も無いしってね(笑)。

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