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独自の映像を創り出すSix Stair

●『Vote for Change』という運動はまだ続いているんですか?

B:いや、あれはたぶんあの時だけだったはず。映像は完成させていたけど次の2008年の大統領選まで公開しなかったんだ。その時にもう一度シアトルまで行って公開して、今度はオバマが勝ったんだ。それでみんながハッピーになり限定的にウェブにもアップされた。でも4年前の映像だったからちょっと微妙に捕らえられたかもしれないね。

●そして今はドナルド・トランプが大統領ですね。日本も今はクソなんですけど。

B:そうなんだ、またクソに戻っちまった。

R:何て言ったらいいか分からない。ノーコメントだよ。コメディアンはよく笑いに政治ネタを使うけど、今はコメディアンですらネタにしないくらいだ。なぜならトランプでは面白いネタに出来ないんだ。ジョークのオチにすら出来ないくらいあいつ自身がギャグなんだよ。ジョークにするのが簡単すぎて、子供を虐めてるみたいになるっていうかさ。完全に終わってるよ。

●2007年にガズ・ヴァン・サント監督による『パラノイドパーク』でスケートシーンが出てきますが、あれは二人が担当したんですよね?映画に使われたのはあれが初めてですか?

R:そうだね。以前オーストラリアのメルボルン・インターナショナル・フィルムフェスティバルのディレクターをしていたジェームズ・ヒューイソンが僕たちのことをとても評価してくれて、オーストラリアに招待されて『Fruit Of The Vine』を上映したんだ。正直僕たちはフィルムメイキングのことなんて大して知らなかったし、フィルムフェスティバルのことすらよく知らなかった。だからなぜ僕たちの作品が?と思ったけど、でもそこでウォン・カーワァイの映画を撮っているカメラマンのクリストファー・ドイルを紹介されて、彼は『裸足の1500マイル』とかも撮影している人なんだけど、彼が次のガズ・ヴァン・サントの映画を撮っていると言ってきた。つまり『パラノイドパーク』のことでその後、ガズ・ヴァン・サントから電話で「スケートの映像を使いたい
って言ってきた。最初に渡した映像を気に入ってくれなくて、もっと他のやり方で撮らないとダメだということになってSteve Olson, Omar Hassanをパイプに連れて行って撮影したり、あとは『Tent City』で撮っていた映像も少し使われたかな。面白い経験だったよ。それとそのオーストラリアへのトリップではアミエル・コーティン・ウィルソンという若手の映画監督にも出会ってその数年後にアミエルがカンボジアで撮影していた映画を手伝いに行ったんだ。その映画はヴェネツィア国際映画祭に出品され賞も獲ったんだよ。みんなでヴェネツィアへ行き大きなスクリーンの前でタキシードを着て何万円もするワインを飲んでトンデモナイ経験もした。

●スケートビデオを作っていたハリウッド映画監督といえばSpike Jonzeが挙げられますが、彼から影響を受けていたりはしますか?

R:う~ん、それほどでもないけど彼のクリエイティブな才能には楽しませてもらっているよ。Tony HawkがスケートボードのスポークスマンであるようにSpike Jonzeのような世界的に有名な人がスケートボードの畑から出てきてクリエイティブなフィルムを作っているっていうのは嬉しいよね。

B:本当に素晴らしい才能を持った人だからね。

●あなたたちのSix Stairはなぜ評価されていると思いますか?

B:『Fruit Of The Vine』が評価された話しと重なるけど、あのジャンルが好きな人たちに受け入れられたことかな。僕たちは他の人が作らなかったタイプのスケートビデオを作り続けることでスケートの世界に役割を持つことが出来た。僕たちは大きな作品を作ろうと計画していたわけではなく、単に僕たち自身が興味のあるスケートビデオを作ろうとしてきた。僕たちの為にもね。それが人々に興味を持たれた(笑)。面白いことにスケートボードは今まで最もヴィジュアル的に表現されたものだと思う。異なるアングル、異なる人々、異なるビデオからね。それも世界中でだ。インスタグラムを見てもスケーターが自分たちのスケートを撮ってアップしているのが1日にゴマンとある。同時にまだスケーターが見せていないシーンも沢山あるわけだ。だから僕たちはそこも見せている。欠けたコーピングの溝などの状況やヒストリーだよね。Vansが配信している僕たちの動画『Jeff Grosso’s Loveletters to Skateboarding』を始めた当初は、あまりスケートのヒストリーに関心を示している人はいなかった。もちろん『Dogtown and Z-Boys』が公開された後は少しはそういう波が起きていたし、あの作品は凄い影響力があったと思うけどね。

R:それとやっぱり僕たちはスケーターだってことだと思う。だから時間をかけて然るべき人達に然るべき場所でリアルなストーリーを聞くことができた。ドキュメンタリーに興味があったからね。だからディテールにもフォーカスしていたし、それはひょっとしたらみんなの疑問に答えていたかもしれないんだ。それと僕たちにはとても面白いパーソナリティーを持った友達が多いね。

●現在進行中だというインディペンデント・フィルムの『Warm Blood』について聞かせてください。Rickが監督と脚本をやっていますよね。

R:脚本は僕とさっきのオーストラリアのアミエル・コーティン・ウィルソンもやっているよ。今までやったことのない“映画”にトライしているんだけど、そこへの精神も出ている人たちも変わらないよ。2人のメイン・キャラクターはパークで出会ったスケーターを採用して、多くのスケーターやパンクロッカーなどの仲間も出ているよ。Steve OlsonやAndy Royも少し出てくる。低予算の中で他の仕事の合間に撮影をしてきたから、もうスタートして7年になる。全て16mmのフィルムで撮影しているんだ。

●ドキュメンタリー・フィルムではない?

R:ドキュメンタリーの要素も多く入った準ドキュメンタリーかな。リアルライフのシチュエーションが多く入っているからね。だから俳優に指示を出したりもするけど、彼らに任せている部分もある。アイデアは僕たちが今までやってきたこととあまり変わらない。情報を沢山集めてそれにストーリーを少し加えた。怒りや社会的疎外を表現したパンクロック・ムービーだよ。何人かのキッズを荒廃した町、モデストで撮影している。

●モデストってそんなに荒廃した街でしたっけ?すぐ近くのリポン・スケートパークへは何度も滑りに行きましたが、そんな感じはしなかったですね。

B:う~ん、同じエリアだけどリポン・スケートパークから30キロくらい離れてるかな。ちょっと行くだけで危ない感じになっていくんだ。どこの街にもそういう場所はあるけどあそこはもう一段階レベルが上がるかな。

●いつ頃完成しそうなんですか?

R:今年中に終われたらいいなと思ってるよ。

●最後に、先日Thrasherのウェブサイトに公開された『Lower Bob’s P-Stone Invitational Contest』の模様は80年代のNSAのコンテストビデオのように編集されていましたが、あれは誰のアイデアですか?

Rick & Buddyが揃って、「Julien(Stranger)だよ!!」

B:Julienと僕たちは同じ時代を過ごしているんだ。だからJulienがコンテストそのものもあれに近づけてやろうって言ったんだ。賞金は出ないけど出場者は招待制にしてね。あのコンテストでは誰もお金を求めていないし、あれはみんながあそこに集まるエネルギーの一部になりたくてあの”P-Stone追悼コンテスト”という日を楽しむものだった。あの短い中であんなにクレイジーでイカしたスケーティングを見れたのは今までなかったよ。みんなが本当に楽しんでいて、撮っている僕らも楽しくて、映像もとてもクールなものに仕上がった。Julienには素晴らしいアイデアがある。間違いなく頭もキレて面白い男だよ。

彼らの映画「Warm Blood」の制作費のためにHeshdawgzがコラボしたTシャツは
http://heshdawgz.com


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