• OVERHEAT MUSIC

Devin Flynn(#1)

●あなた達のバンドで最も大切にしていることがあったら教えて?

D:僕たちの音楽で最も重要なのはサウンドで、音楽そのものよりも大事だと思っている。だから僕らは変わった音にとても興味がありヴィンテージのサイケデリック・ポップというか、忘れられたサイケデリック音楽の時代を復活させて、僕らなりのヴァージョンに仕上げた感じだね。自分たちのオリジナルも作っているけどサイケデリックなサウンドの影響を受けているね。
 ゲイリーがライトショーをやっているの知ってる? だからそれがライトショーの雰囲気にも上手くハマるんだ。最近も伝統的な60′sのライトショー・アーティスト、ジョシュア・ホワイトのライトショーの為の曲も作ったんだ。実はジョシュアがゲイリーのライトショーに出向いてパフォーマンスをしたこともあるんだ。とても小さなギャラリーだったけどプロジェクターでライトを当てたり点滅させたり、切った紙のシルエットが投影されてとても美しい物でした。ハンドメイドで作られたゲイリーのスタイルが良く出たクールなものでした。
 ジョシュアは歴史的にも有名な人物でジミー・ヘンドリクスや、フランク・ザッパなどのパフォーマンスの後ろでライトショーをやっていた。”Band Of Gypsys”というジミー・ヘンドリクスのアルバムの中にライトショーの画像があるんだけど、それがジョシュア・ホワイトのものなんだ。ゲイリーは、ジョシュアの功績を愛していたから、当然のように一緒にやることになったよ。2人の偉大なテクニックを融合させて、ゲイリーの原始的でシンプルなテクニックはもの凄く大きなものになった。
 (持って来たアルバムを指して)このレコード「Lightshow Music」はミュージアムでやったライトショーのインスタレーションのサウンド・トラックなんだ。とても広いミュージアムだったから、この中に収録されている4曲を同時に、4つの角に配置したサウンドシステムから流してたんだ。とてもクールな体験だった。だから4枚揃えないと、ライトショーの追体験が出来ない様にしたんだよ。ジョークでね。でもたぶん誰も揃えてないね(笑)。Youtubeで検索してくれればその時の動画が幾つか出てくるんじゃないかな?ライナーノーツにはジョシュアとどのようにして出会ったかのインタビューが載ってるよ。

●忙しいはずのあなた達のバンドのリハーサルは?

D:どうしてなのか分らないけど、その頃の僕たちはほぼ毎週練習していたね。ゲイリーが8時に僕の家に来て、夕飯を食べて帰ってきて11時ぐらいまでは世間話をして、朝の5時までは演奏するって感じかな。毎回楽しくて仕方ないんだ。ゲイリーも凄く楽しみにしているみたいで、もし誰かメンバーに用事があってキャンセルになるとすっごく落ち込んだりしてるよ(笑) 。今の僕はLAに引っ越してきてしまって、もう毎週は出来ないからとても寂しいけど、このプロジェクトは続けていきたいし、更にレコーディングもしたいよね。そうすればどこかの誰かが招待してくれて演奏出来るかもしれないからね。

●クリス・ヨハンセンたちともツアーをやったんだよね?(※Chris Johansen: もともとはベイエリアのスケートボーダー、そしてアーティスト)

D:そう、それはクリスのアイデアでツアーをやったんだよ! 一度彼らのSun Footというバンドとブルックリンで演奏したことがあって、僕らのバンドをとても気に入ってくれて「ウエストコースト・ツアーをしようよ」って気さくに誘ってくれて実現したんだ。
 Mark Kramer(http://www.kramershimmy.com)を知ってますか?KramerはShockabillyやBongwaterなどを始めとした有名カルト・バンドのメンバーなんだけど、80年代にゲイリーはBongwaterのカバー・アートを手がけていたんです。だからKramerとゲイリーは、旧知の仲でKramerがゲイリーにマスタリングしようと連絡してくれたんです。彼はShimmy-Discというレーベルをやっていて、今はマスタリングもやっていて、タダでやってあげると言ってきたんです。なぜならゲイリーは彼のアルバムのアートワークに1セントも請求していなかった。彼はKramerのファンだったからなんだけどね。ゲイリーが音を送ったらKramerがとても気に入って「僕もバンドに入りたい」と言ってきたんだ。というより彼の中ではそれは決定していて、クリス・ヨハンセンたちのSun Footとの西海岸ツアーにKramerはそのまま同行してしまいました。だからいきなりインディー・ロックのスーパー・アイコンがバンドに加わってツアーが始まってしまったんです。13年の話しですけど、それはとても光栄な出来事だった。
 僕らのバンドは大きな野望は持っているけど、名声や権力には全く興味がない。プロにもなろうと思っていない。共通の趣味を持つ友達とただ楽しくてやっているバンドという感じかな。

●ではあなたの本来のアニメーターとしての仕事は?

D:最近はPink Donkey以外にも色々とゲイリーとコラボもしているよ。LAで有名なTV番組の”Yo Gabba Gabba”のアニメーションも頼んでいる。子供向けの番組なんだけどちょっと日本の教育テレビにも影響を受けた作りなんだ。恐竜を描かせたらゲイリーの右に出る者はいないから、恐竜のアニメーションは当然ゲイリーに頼んだよ。僕はとてもラッキーさ。だってその番組で使われる音楽はジョージ・クリントンが担当しているんだぜ。最近のジョージ・クリントンの音楽はレゲエのヴァイブが少し入っているよ。だから僕とゲイリーが何かを一緒に作り出すと全てが上手くいく感じだ。僕らはお互いをとても信頼しているしね。
 ある日僕がゲイリーに「なぜ君は誰とコラボしても上手くいくんだい?」って聞いたら「僕はイエスしか言わないからだよ、僕が相手を信頼していて、相手にアイデアがあれば僕は常にイエスなんだ」って。僕は彼から学んだよ。頭が良くて人柄も良ければ何でも起きるんだ。ゲイリーは僕の先生だ。

●ではFunny Garbageから出版されたゲイリーの”Cola Madness”というハードカバーのコミックはどんな経緯ですか?僕は偶然ヴィレッジ(NY)の本屋で見つけたんだけど。

D:先程話したFunny GarbageをスタートさせたChrisとPeter以外にもう1人、John Carlinというビジネスサイドを受け持っているいわばオーナーがいて、彼はChrisやPeterよりも前からゲイリーと知り合いだったんだ。

●ずっと以前っていうと、ゲイリーの弁護士だった男がFunny Garbageにいると聞いた気がしますが、、、?

D:そう、Johnは弁護士をしていた時期もありました。だから他の二人、ChrisとPeterはクリエイティブ・サイドを担当していました。その3人が中心でFunny Garbageをやっていましたが、Johnはもう一つRed Hotという会社もやっていてFela Kutiが亡くなった後にAids慈善事業として多くのレコードを作ったりしていたのですが、ゲイリーにCola Madnessという作品があるという話しを聞きつけたJohnがそれを援助したいと作品を見る前から話してきて、ゲイリーの作品を実際に見てリリースを即決したんです。でもCola MadnessのキーパーソンはECです。アレはあなたから始まったんですから。(後半「#2」に続くつもり・・・)

>>次に続く


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