| 大統領予備選を控え、共和党が、イラクがどれだけ“マシ”になったか宣伝している。実際、医療費や医者の給料は向上した様だが、犯罪や犯罪がもたらした死者や負傷者が、300パーセントも増えた事に関しては、何も触れていない。面白かったのは、ライフルの値段が16倍になった事で、戦争 というのは、こういう奴らが結託して儲けていると浮き彫りにした例となった。結局、アメリカに何の抗議もしない国々は、この一味で、これからアメリカ の経済界が独り占めにする石油で稼ごうと、誰もが皮算用をしているに違いない。もはや、偶然でもなく、ロシアの石油王が逮捕されている。モノポリ ーへの道を妨げる奴は、みなこうして消されていく訳です。 ●今月のネイション・オヴ・イスラム なんと、遂にファラカーンが沈黙を破った。現代のヒップホップ・ファンには馴染みが薄い人物かも知れないが、ネイション・オヴ・イスラムのリーダ ー、ルイス・ファラカーンが、ジャールールと50セントのビーフ解消に一役買った。なんでもジャーのレーベル・オーナー、アーヴ・ガッティがネイションと組み製作されたインタヴュー番組がしばらく売りに出ていて、MTVが結局、独占で買ったこのファラカーンとジャーの対談が11月3日に放映された。内容は、50とのビーフの顛末と、ジャーの不幸な（？）過去をファラカーンに打ち明けるという内容だが、基本的にはビーフがエスカレートしていて、ジャーもメイス並に教会に逃げるしかないというのが感じられた。ガッティ本人も、クイーンズのドラッグ・ディーラーとの関係を暴露されたり、政治に乗り出そうとしているラッセル・シモンズとの関係が悪化するのを恐れた行動と世間では噂されていて、必死さは明らか。 実際、翌日に発売されたジャーのニュー・アルバムでは、また50を揶揄する曲が収録されていて、なんとも訳の分からないプロモーションとなっている。結論は、ファラカーンが、 ヒップホップは今、子供に大きく影響するから、そういう立場を個人的なネガティヴな感情で悪用するな、と諭すだけでした。一応、ネイションが注意深く編集しているというのが分かったが、ジャーが先生に呼び出されたという雰囲気と、彼のバカさ加減が裏目に出た番組と私は見ました？ ●今月のジャム 10月末から、スパニッシュ・ハーレムのクレメンテというクラブで、ヒップホップに多大なる影響を与えたというクール・ハーク以前のDJ、クールDJディーが、レギュラーを始めた。客層は、25歳以上というアダルトな層で、唯一、ラジオみたいな選曲が増えた、クローンDJ達と一線を画している。ディー自身は、70年代のNYクラブの創成期に、やはりヒップホップの父の一人である、ピートDJジョーンズの元から最年少としてデビューし、クール・ハ ークも影響を受けたとされている。彼の兄弟のミックスオロジスト・タイローンは、シオドロ以前にスクラッチをやっていたらしい？ ●今月の判決 なんと、10年以上もこの問題に苦しんでいたスリック・リックが、強制送還を免れる判決を得た。92年に、元ボディ・ガードが彼から貴金属などを強奪しようとカーチェイスになり、リックが発砲した判決で、実刑をやった彼が英国籍という事で、強制送還するという移民局の判断を覆そうと10年近く法定で争ったのだが、遂に朗報となった。リックの疲労は相当なモノで、この人種差別たっぷりの仕打ちで、アメリカに愛想をつかすべきと私個人は思っています。カナダとかに住んで、アメリカで稼いでいる方がよっぽどいいのに？ ●今月の偽善 今度は、誰に脅されてやったのか分からないが、パフ・ダディがNYマラソンを完走した。市の教育を改善しようという大義名分を掲げ、ラジオでも募金を呼びかけ、元彼女のフィアンセから＄50,000の寄付を受けたりと、つらい彼だが、だから白人に身売りしちゃいけない。こいつこそ、10年前にファラカーンと話すべきだった？ ●今月の写真 クールDJディーとタイロン |
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